生駒山系の魅力をまるっと360°お伝えいたします。

Toyo's Official Blog

https://juantonto.official.jp

山歩き

令和版「生駒十瀑(IKOMA Great 10 Falls)」を選定しました。

投稿日:2020年1月11日 更新日:

「生駒十瀑」とは、かつて木製プレートに手書きで記されていました。それは、妙見ノ滝(大阪府四条畷市清滝)近くに立つ大杉の胴に括り付けられた立派なモノでした。

四条畷市清滝・妙見ノ滝(2017年5月撮影)

南北に長い生駒山系では、古くから人々の信仰を集める名勝(滝)が存在します。ハイキングコースとして、今日でも多くの方が訪れる有名スポットもあれば、秘境と化した渓谷の奥にひっそりと流れ落ちる滝もある。

  • 生駒十瀑・妙見滝13m
  • 2016年6月 スマホ手持ち撮影

    生駒山系は標高700m(最高峰・生駒山642m)に満たない低山エリアです。低いがゆえに、古来より峰々を越えて人々の往来がありました。その道中にある清流と流れ落ちる滝音は、人々の心に深く刻まれたことでしょう。「生駒十瀑」の木製プレートは朽ちて落下し、今や見ることはできません。その名を後世に伝えるべく、「生駒十瀑」の雄姿を360°ぐるっとご紹介しましょう。

     

    下に続く。。。

    スポンサーリンク

    336-280

    生駒山系で必見の滝を10カ所選定する試み

    「生駒十瀑」とは、妙見ノ滝(四条畷市清滝)に与えられた称号です。むろいけ園地の北西はずれにあり、別名を「白滝」または「清滝」と云う。「清滝街道」などの語源と推測できるように、この地域の根源とも言える場所(滝)なのです。

  • 生駒十瀑の銘板は消失
  • 2017年5月 RICOH THETA SC HDR撮影

    「妙見ノ滝(清滝)全高13m」とは、いつ訪問しても薄暗く樹々に囲まれた中で、ひと際輝く存在です。「生駒十瀑」の称号に相応しいと誰もが感じるでしょう。園外地に位置することもあって、訪問者は極めて少ない。にもかかわらず、周囲は常に整理整頓されています。山道も同様に整備されているので、一度訪問すれば、その魅力をご理解いただけると確信しています。

    生駒十瀑 IKOMA Great 10 Falls

    オリジナルマップに掲載された「生駒十瀑」

    十瀑どころか百瀑以上あっても不思議じゃない生駒山系。その中から残り九瀑を選定するのは至難の業。それに敢えて挑戦しようという試みです。最後までお付き合いください。

    2020年01月04日撮影 滝壺と不動明王

     

    上記は、現在作成中のバーチャル・コンテンツです。過去に撮影した360°写真をRICOH THETA Z1で再撮影し、RAW現像した高画質な画像を生成、より臨場感のあるド迫力な360°ビューをお届けしようと画策中。それでは、第二瀑以降のセレクションを北から順にご覧ください。

    第二瀑・源氏ノ滝

    2016年3月 スマホ手持ち撮影

    生駒山系の北部エリア、交野山の麓にある名勝地です。この頃の撮影は大雑把でした。スマホを手に持ち、片足を軸に約3周回りながらシャッターを切る。全周囲を撮影して1分程度待てば、綺麗に全体を繋げて一枚の360°写真に仕上がったのです。

    源氏滝説明版(交野市)

    「源氏ノ滝」の名称は、交野山に存在したという岩倉開元寺(鎌倉時代)に由来していると云う。もうお分かりですね。「元寺→げんじ→源氏」ちょっと無理のある転用だと思いませんか。

    第三瀑・月輪ノ滝

    2017年2月 RICOH THETA SC HDR撮影

    岩に囲まれた小さな滝。滝壺を含む空間は、いつも清浄な空気に包まれていて癒されます。スケールからは想像もつかないほど、激しい水流に驚くことでしょう。再撮影を最も楽しみにしている名瀑なのです。

    狭い空間での撮影はシータの力量を最大限発揮できる。


    滝壺周辺はまるで箱庭のように小さい。しかし、全体像をみると、とてもスケールの大きな滝だと分かります。軽量・コンパクトなシータに最も適した撮影地と言えるでしょう。

    第四瀑・聖滝(なすび石ノ滝)

    2016年1月 スマホ手持ち撮影

    星田山系は標高300mに満たない里山エリアです。しかし、侮ってはいけません。いくつもの谷筋と複雑に分岐する尾根道、急斜面の連続。「星田六十山」と呼ばれる小さなピークを追いかけると、時の経つのを忘れるぐらい面白い。何度も足を踏み入れては、少しずつ頂を制覇しました。その星田にあって、超有名な「なすび石ノ滝」を2016年1月に撮影。どの地点にも紐づけしていない画像なのに、これまで237,000回以上閲覧されたことになっています。

    ストリートビュー・アプリの帰属情報

    閲覧数は登録している場所の人気度に左右されるらしい。従って、画像を閲覧した数を正確に表しているかどうかは疑わしいです。しかし、聖滝の人気度はホンマモンですね。※2020年1月現在、大字星田のような地名への登録は不可能となりました。

    第五瀑・権現ノ滝

    2016年7月 スマホ+一脚利用撮影

    むろいけ園地の有名な滝と言えば「権現ノ滝」を一番に思い出すことでしょう。一般的にも知られた名勝地。2016年当時、撮影を後回しにしていたようです。人が多い所は苦手なので。。。しかし、同年11月にRICOH THETA SCを購入すると、真っ先に再撮影したのもココでした。シータのワンクリックを活かせば、周囲に人がいても撮影可能だからです。シータ導入で撮影のバリエーションは確実に増えたのです。

    https://goo.gl/maps/yjve24YBGcHPAe83A
    2016年12月にRICOH THETA SCで撮影した画像と比較。

    第六瀑・南陽院清滝

    2017年8月 スマホ+一脚利用撮影

    意外なことに人為的な「滝行場」の全容を見渡すと、ココが生駒山系における最大規模の自然滝であることが判明しました。水子地蔵の立つ滝壺付近だけの撮影では、到底そのスケールをお伝えできません。近鉄生駒駅から至便の場所にあり、人気スポットになっても不思議ではないでしょう。ここは一番、THETA Z1の実力を発揮しなければなりませぬ。

    南陽院清滝、落ち口から上部の様子

    浸食により大きく削られた一枚岩。見上げると、かなり大きなナメ滝であることが分かります。

    第七瀑・長尾ノ滝

    2017年7月 スマホ+一脚利用撮影

    ここを「生駒十瀑」に加えるべきかで悩みました。滝上部の水源はトンネル工事の影響で枯渇したと云います。そのためポンプで水を汲み上げているとか。生駒山系に数ある滝行場の一つでもあり、周囲の寺院はどんどん廃寺に追い込まれています。その風格や歴史的経緯などは、「生駒十瀑」として称えられるべき存在と言えるでしょう。

    慈雲尊者・雙龍庵の石碑

    雙龍庵(草庵)に隠居して梵語の研究に専念し、千巻にも及ぶ梵語研究の大著『梵学津梁』を著したと伝わっています。スバラシイ。隠居したい。

    第八瀑・箕後川雌滝雄滝

     

    生駒山系最後の秘境。ほとんど幻と言える存在だった雌滝と雄滝。ここを世に広く知らしめたのは、倒木と笹ヤブを整備した猛太さんと、それを紹介できたYAMAPの活動日記です。生駒山系を「近畿その他」に押し込めるYAMARECOでは、魅力の全容をお伝えできなかったことでしょう。

    YAMAP / ヤマップ

    YAMAP / ヤマップ
    開発元:YAMAP INC.
    無料
    posted withアプリーチ

    第九瀑・毘沙門天護法ノ滝

    2016年2月 スマホ手持ち撮影

    スマホによる360°写真を始めた初期の撮影です。上流部右岸に見える赤い小屋の向こう側で、自然のナメ滝から勢いよく流れ落ちる滝水に感動しました。撮影当時、ここはすでに廃寺となっており、グーグルマップからも地点名称は消えています。果たして再撮影可能な状態かどうか。今冬の間に再訪問する計画なのですが。。。

    毘沙門天護法ノ瀧と刻む石碑

    石碑は道標かも知れません。ここから支流の谷を登りつめると、立石越の旧道に出くわすのです。現在のルートは昭和の時代に付け替えられたと云います。

    第十瀑・弁財天ノ滝

    2016年12月 スマホ+一脚利用撮影

    最後の「生駒十瀑」は、生駒山系の南部で宝山寺と並ぶ観光地。現世利益を求める人たちでにぎわう信貴山です。ハイキング道並みに整備されているようで、ちと歩き難い山道です。ほとんど人の気配もありません。建物の影に立つ仏像に肝を冷やすこと請け合い。寿命の縮む経験をしたくない人は、ストリートビューをぐるぐる回して下見をしておいてください。

  • RICOH THETA SC2新発売!
  •  

    この頃すでにRICOH THETA SCを購入していました。にもかかわらず、ココでの撮影にスマホとアプリを利用しています。それほど、当時はBall Chain Trickに絶対の自信を持っていたのです。2019年末にTHETA SCの後継「THETA SC2」をリリース。軽量と手軽さに加えて、4K動画の撮影を可能にしました。スマホとの連携もスピードアップ。山歩きのお供に最適な一品かもしれません。

    「生駒十瀑」セレクションを終えて

    グーグルマップのリストにまとめました。


    リスト共有リンク

    今回の選定には異論もあるでしょう。鬼取山鶴林寺跡地の「薬師ノ滝」もその一つ。トンネル工事の影響で滝水は落ちていません。時代とともに十瀑の選定を考慮すべきだと思います。

    RICOH THETA Z1で後世に生駒十瀑を伝承する


    ※TM-2, TS-2, TL-2は、THETA Z1三種の神器。マストバイアイテムです。

    生駒十瀑の撮影を始めた頃は、スマートフォンにインストールした360°撮影用のカメラアプリを利用していました。大きな機材を持ち運ぶ必要はなくて、山歩きの途中でくるくるっと手軽に撮影できたからです。

    箕後川渓谷・雄滝で撮影中(RICOH THETA Z1)

    機材は軽量コンパクトでも、撮影ポイントは立地条件に左右されました。滝壺の真下で撮影したいとか、より迫力のあるシーンを撮りたくなります。 THETAシリーズは、そんな欲求を満たすカメラだったのです。

     

    シリーズ最高峰「RICOH THETA Z1」のスゴイところは、*)絞りをメカニカルに三段階(f2.1/3.5/5.6)で切り替え可能なこと。しかしながら、一般的なカメラと違って、「絞ると手前からピントが合う」とか、「遠景に焦点が合う」とかはありません。※上掲の記事で紹介される開発秘話に興味津々。

    光量を調節してシャッタースピードをコントロールする

    生駒山麓公園|生駒ケーブル保存車両

    https://theta360.com/s/pnTiC9HnVd3jFEbaadzngB7zs
    f/5.6 ISO-80 1/640ss RAW現像出力

    絞り機構のメリットはコレに尽きる。屋外の撮影条件は常に不安定。一期一会で印象的な景観をぐるっと360°切り撮りする所存。乞う。ご期待!

    追記

    *) 2020年01月11日現在、他社製の360°カメラに搭載されないTHETA Z1独自の機能です。

    336-280

    336-280

    -山歩き
    -,

    Copyright© Toyo's Official Blog , 2024 All Rights Reserved.