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生駒の古道-生駒市古道調査- 令和四年第二版

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「生駒の古道(以下、本書と言う)」とは、生駒民俗会(会長:今木義法氏)が生駒市教育委員会の補助事業として、平成22年から4年かけ実施した生駒市域の古道調査の成果をまとめたものである。(本書10頁、凡例より引用)

令和4年5月31日、第二版発行

昭和54年に発足した生駒民俗会の活動内容は、生駒地域の歴史と民俗文化の調査、文化遺産の保護と保存活動など、多岐に渡っています。筆者は、生駒山系の山歩きを通じて、生駒民俗会の活動を知り、月例会等に飛び入り参加していました。現在では、正会員としてその末席を温めております。

 

下に続く。。。

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石造遺物は語る「新しいモノほど古くなる。」

遺されたコンクリート礎石(ストックで明示)

昭和18年廃止 木津補助航空灯台 5.5m

本書は生駒市域に限定した古道の調査書ですが、大阪側(交野市)の古道についても触れられています。(本書、70頁)ハイカーにとって馴染の深い「交野三山」の一つ「龍王山」に関する記述は興味深い。山頂付近にあったとされる龍王社の荒廃は久しく、昭和初期に日本の航空産業を支えた航空灯台の痕跡とともに、時の流れをしみじみと感じることでしょう。

まだ見ぬ「生駒の古道」に想いを馳せる

生駒山遠望(榁木峠の北付近)

本書の初版から八年の月日を数えます。ほとんど歩き尽くしたと考えるのは早計。読み返してみると、まだ見ぬ道標や石造遺物に、足を踏み入れたことのない道は残っていました。これまでに訪問した中で、印象的だったいくつかを駆け足で紹介いたしましょう。

万葉歌碑

四季の森公園内(北大和1丁目)

本書、最初の項で紹介されている生駒市内6ヶ所の「万葉歌碑」は、犬養孝氏の揮毫によるもので、全国に131基を建立した歌碑の一部だと云う。もしも、本書を手にしていなかったら、訪れる機会は元より、動機を覚えることもなかったことでしょう。

生駒谷の主要古道

生駒ふるさとミュージアム

この項目は、初版本を手にした時、念入りに下調べをして歩きました。生駒谷を知らずして生駒を語るなかれ。今回、第二版を手にした方も、必ずここから始めてくださいね。

久しぶりに読み返してみると「大和・清滝街道」の項目で、稲蔵神社に未訪問であることが判明。夫婦地蔵も未見です。こりゃ、ダメだ。

生駒北部の主要古道

撮影日:2016.11.06 京田辺市の最高峰

生駒北部のエリアは、近くて遠い「生駒山系」でした。JR学研都市線とおおさか東線の整備により、意外に近い存在であると認識するに至っています。2016年と言えば、スマートフォンで全方位を記録できる360°写真の撮影にド嵌り。初めて見る風景に感動しつつ、夢中で撮影していた頃です。それは、今に繋がってるのですが。。。

山歩きの後半に「横峯越」「天王道」付近を歩きました。

 

宝山寺参詣道

撮影日:2016.01.04 暗峠・宝山寺道

宝山寺に通じる生駒の古道は、主なもので6本あり、その内3本は、ヤブに沈んだ荒れた古道でした。2013年頃から歩き始めて、ようやく全貌を掴めた頃、暗峠・宝山寺道の途中で通行を遮っていた倒木の正体を突き止めました。

笹竹を押し倒して横たわる「残念木」

パチモンの選定ハサミ一つで切り開きに挑んだものの敗退。多くの方の援軍を得て完全な開通を見たのは、2018年11月11日のことでした。

恵務さんに感謝。

 

コラム「生駒市道路元標」

撮影日:2017.09.02 武兵衛橋のたもと

本書には、本編以外にも興味深い「ショート・ストーリー」を垣間見ることができます。その内の一つをコラム欄から紹介しましょう。各地の道路元標の多くは、道路法の改正により法的根拠を失い撤去されています。一部はシンボル的に保存されていると云う。

北倭村道路元標

本書104頁のコラム欄において、生駒市域内三ヵ所に設置された道路元標(北倭村、北生駒村、南生駒村)は、全て存在しないと記されています。しかしながら、北倭村(出店橋西詰)にあったとされる道路元標は、恵務氏によるその後の調査で再発見されました。

※第二版においても、上記の記述はそのまま掲載されています。

生駒の古道を歩きましょう。

スマートウォッチで道迷いを防ぐ

21世紀の始まった頃、世の中にインターネットは普及しておらず、スマホのような便利な道具はなかったのです。当時の自分が今の姿を見ると、きっと「ドラえもんの道具」を使っているように感じるでしょう。

紙の地図とスマホを併用する(2016年頃)

書籍から得られる情報がメインだった時代は、山歩きにイマジネーション(想像力)を要求されました。多少の食い違いはアタリマエ。昨日まで存在した道標は、明日の工事で抜き去られるかもしれません。紙からスマホへの移行は、つい最近の出来事なのです。

「新しいモノほど古くなり、古いモノほど新しく感じる」

本書を手に「生駒の古道」を歩けば、きっと古くて新しいモノに出会えることでしょう。期待で胸が膨らみますね。筆者もそんな一人です。

では、また。

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