「飯盛山」-北条古道に挑戦する機は熟した
2016/10/12
江戸時代の儒学者「貝原益軒」が元禄二年に『山の形飯を盛りたるがごとし。』と表した飯盛山。河内平野の展望台として多くの登山者に親しまれています。JR学研都市線・四条畷駅を下車すると、すぐ目の前に見える身近な里山でありながら、バリエーションコースが豊富であることも人気の理由となっているのでしょう。
山頂からは河内平野を一望できる

清滝川から見た飯盛山
山頂の展望台はリニューアルされました!(2016.08.11)
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北条古道の探索
北条古道のおさらい
前回(2015.09.26)はすぎ村峠(ヨボシト砦)の分岐から竹林コース・中尾根コースの各分岐を経て北条小学校方面に下山しました。このルートは大東市の委託事業で無料配布された「飯盛山ハイキングマップ」の「B北条小コース」とは異なっています。
青色の線が2015.09.26に歩いた北条小学校のルート

地元の方が草刈などの手入れをされています。とても歩きやすいルートでした。
北条古道まとめ
昨年9月に着手して以来、関連する周辺ルートを歩きながら情報収集に努めてきました。と、言っても山中で出会った方々に片っ端から声をかけまくり、呼び止めては根掘り葉掘り質問しただけ。皆さんどうも有難うございました。これまでに知り得た情報をまとめてみると次のようになりました。
谷筋から南側(左岸)に取り付いてFM大阪送信所の付近に登りつく 踏み跡はあって、途中に雨乞いの祠がある。 尾根に出ると竹林になり、かなり荒れている。 地元のボランティアが道の整備をしている。 かつて竹林で首つり自殺があり、カラスが眼玉を突いていた。
山神の石碑群

北条古道の登山口には山の神が祀られており、ここが古くから利用されている道の入口であることを示しています。先日、山神さんでご挨拶をしていると青竹の搬出をされていた地元の方に声を掛けられました。この方の話によると、「ボランティアが勝手にうちの山に入って、道の整備をしている」とのこと。「連れて行ったろか」と言われましたが、丁重にお断りしその日は地獄谷古道を登りました。
ついに機は熟した
北条古道(⑤北条A)

本丸への最短コース(現在のFM大阪送信所付近)
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今冬は暖かい日が多いですが、冬枯れは着実に進んでおり里山歩きを満喫するのに適してきました。好天を選んで挑戦しましょう。数名の方からお話を頂いていますが、共通しているのは上部が竹林であることです。倒竹との壮絶な戦いを覚悟せねばなりません。皆さんが気になるのは最後の項目でしょうか?
年間20,000人超が自殺をする国で、いちいちビビッていたのでは山歩きはできませんよ。それが利用者の少ない原因かもしれませんが、、、
里山歩きは面白い
冬枯れシーズンは里山歩きが楽しくなる。今年のテーマは高安山越十二道ですが、生駒山系の北方にも目を向けてみましょう。
清瀧山の東尾根を歩く(2016.01.09)

清瀧山のバリエーション・ルート
清瀧山は大阪府民の森・むろいけ園地の北端にあり、周辺には「森の劇場」「わいわい広場」「テニスコート」「野球場」などが点在し、森の宝島にはアスレチック、芝生広場、つり橋などが整備される人気のエリアです。
関電の送電鉄塔「東大阪線14号」の北のピークが清瀧山

山頂と鉄塔間は笹ヤブが酷い場合(時期)もあります。
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清瀧山の登山ルートは園内マップには記されていません。ギリギリ園地外になっているようです。おかげで静かな山歩きを楽しめますが、道に迷うと他のハイカーと出くわす可能性は限りなくゼロに近い。
よく手入れされた道

一般的な登山ルートは東大阪線14号の鉄塔巡視路を利用します。おススメは清瀧山の西に位置する清瀧(妙見の滝)から北方の尾根筋を登るルートです。清瀧山の北方で三本に尾根筋が分かれており、いずれも自然林豊かな里山風情を味わえるでしょう。
清瀧山(眼鏡山、三等三角点・目賀根)

園外地ですから道標などは一切設置されていません。しかし、地元有志の方や山林作業の方々が定期的に道の修復や整備をされており、通行困難な個所はほとんど存在しません。植林への刻印(木を痛めるので好ましくない)やテープによるマーキングを頼りに歩くことができます。
「大阪府五十五年」の刻印

番外編「山神ルートの滝見道」
権現川「山の神」から山越えで清瀧を目指すルートが存在します。山の中腹に溜池跡があり、そこから先のルートが不明瞭で初めてだと迷うかもしれませんね。1950年以前の今昔マップには旧甲可村と室池を結ぶ里道の破線道が描かれています。
今昔マップon the web(京阪神1922-23)

この道は送電線直下付近が土砂取の採石場となって大きく地形が変化し、直近の地理院地図からは消えました。
赤線、GPSログの軌跡(2016.01.09)

権現川「山の神」から、かつての破線道に合流し、標点302に接続する道は現在も残っています。破線道(里道)を目指して、溜池跡からジグザグに登っていくと、いつの間にか元に戻ってしまい結局は迂回する形で合流しました。(溜池跡からペットボトルを固定したマーキングが一定間隔であります)
滝見道分岐(このルート唯一の道標)

P302の手前北側で尾根道に合流する地点は、ちょっと分かりにくい十字路(実質五辻)となっており、清滝(妙見の滝)へ直行する尾根道と西へ湾曲して北上する尾根道に分かれます。(地図参照)どちらの尾根道も最終的には清滝街道に通じています。南向きにも尾根道と山腹道の二手に分かれるので、とても歩き甲斐がありますよ。
生駒十瀑・清瀧(妙見の滝)全高13m
清瀧周辺ルート

清瀧(妙見の滝)

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無事に清瀧に到着しましたが、久しぶりに「ココはドコ?」の状態に陥りました。やっぱり寝坊して時間に余裕がないとミスをやらかしますね。もう少し辛抱して斜面を登っていれば旧道に出くわしたかもしれないのに。
迷走した溜池周辺(緑のテープを発見した)

冬枯れシーズンはまだしばらく続きます。このリベンジは次回のお楽しみと言うことで。
では、また。
使いやすくて便利ですよ。道具が増えると収納に困ります。
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