鬼取山と天照山
2015/04/03
今年大変お世話になった「石仏の辻」(ウォーキング娘)
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2014 11 東生駒から 矢田丘陵縦走 法隆寺まで 石仏の辻
–
↑こちらの記事トップで掲載されている写真が気になりました。
榁ノ木峠付近から見た生駒山系です。
遠景で暗峠と髪切(こぎり)峠を明示されています。
大阪側から見る風景とは随分印象が違います。
この撮影場所では、暗峠付近は手前の山に隠れて見えません。
もう少し北上すると、正面に暗峠が見えるはずです。
この場所はお気に入りの撮影スポットです。
南北に連なる生駒山系を見渡すことができます。
そして、この近くにお年寄りが集う休憩所があります。
ブルーシートの屋根に木製ベンチだけの簡易施設。
冬はドラム缶ストーブで暖を取り、夏は簾で陽よけ。
いつもたくさんの方々が、将棋に興じておられます。
そして、前は恩智川が流れ、後ろは広々とした田んぼ。
中河内では珍しくなった景観が広がる場所なんです。
そんなこの地にも、つい最近変化が出てきました。
ソーラーパネルが田んぼに取って代わりました。
後継者不足から耕作地が放棄されることは良くあります。
生駒山中で放棄された耕作地をイヤというほど見てきました。
太陽光バブルがついにここまで来たかと言う感じです。
今年の10月に太陽光エネルギーの新規買い取りは中止になり、
各地でトラブルになっているそうです。
池島8丁目の田んぼも最初は写真の場所だけでした。
時代の流れですから少しは仕方がないでしょう。
ところが、最近では休憩所の真後ろの田んぼまでが、
ソーラーパネルの畑に変貌していました。
夏は陽射しを遮り田んぼを吹き抜ける風で涼を取るハズが、、、
来年は熱風が吹き込んでくるかもしれませんね。
随分脱線しました。
石仏の辻で紹介された暗峠と髪切峠に話を戻します。
その前に、ヤマレコの告知。
2014/12/6 生駒山系・「車谷水神宮~こぶしの谷~鬼取山~天照山」
気になったのは峠ではなく、峠の間にあるピークです。
地形図では無名の山。そこが天照山とされる場所。
生駒縦走道から髪切峠へ出る手前からよく見えてきます。
峠には阪奈線71号鉄塔が立っています。
生駒縦走道はスカイラインに沿いに並走し、
天照山の東側山腹を通過して暗峠へ。
鉄塔見学の際、その先は「行き止まり」というのが、
これまでの経験値です。(と思い込んでいた)
地形図では、暗峠・髪切峠間に府県境が見て取れます。
黄色の丸囲みが峠です。
その間のピークが天照山。
何故か「暗峠」の地名が山頂にかけて大きく、
そしてふりがなが山頂を隠しています。
府県境の境界線が北東に曲がってスカイラインに接します。
保守用の点検路があっても不思議ではありません。
今年の夏に軽く下見していました。
8月末のことで、まだまだ暑い日。
虫も多いので、突っ込むのはやめました。
涼しくなるのを待ち、蜘蛛の巣がないことを確認。
ようやく満を持してのチャレンジです。
カスタムマップで予想ルートを作成。
最短ルートで山頂を目指す。
ポイント到着。踏み跡ヨシ!
このために、体力を温存すべく高尾渓を諦めた。
結論。失敗して退却。
ポイント間違ってました。
突っ込んでから思い出しました。
入口付近には石積みがあったはず、、、
夕暮れが刻々と、落ち込んでるヒマなど無い!
脳みそを絞り込んで、8月の記憶を捻り出す。
石積みが成功へのキーです。
ココです。
ちょっとこんもりした場所です。
地図で再確認。
柿色が歩いたルートです。
青印の場所に石積みがありました。
突っ込んでみると、かなり明瞭な道がありました。
縦走路からは隠れて見えないようになっています。
石積みの付近に近づくと石碑がありました。
残念ながら石碑の文字は読めません。年代も不明。
名号碑なのか、墓標なのか。
山型の頭部には月と太陽が刻まれています。
この日(2014.12.06)は、日の入りが16:46、月の出が16:49。
日の入りと月の出がほぼ同時。しかも満月。
導かれたような気がしました。
間違ったポイントで藪コギしてると押し返されたような。。。
死あれば生あり、生あれば死あり。
輪廻転生、そんな意味でしょうか?
石碑から立ち去りがたい思いを振り払って、
明瞭な踏み跡を辿って行きました。
思ったとおりです。予想通り測量の標石が多数散見されました。
近鉄、関電、国調、山林主、混在して賑やかなルート。
ルートは最初はまっすぐ北へ。
途中から右にカーブして北東へ向かう。
ほどなくして目前に山頂です。
ここより先は下っています。
山頂をGPSでも確認。
標石が埋設されています。
雑木林が遮っていますが、
木々の間から大阪側の景色が見えます。
こちらも大阪側と同様な状態ですが、
伐採すると矢田丘陵がハッキリ見えるでしょう。
山頂は南北に広く、傾斜も緩やかです。
不自然な大石が転がってる以外は何もない。
そもそもこの山に興味を持ったのは、
この山が旗振り通信に使われていたということです。
旗振り通信については、下記を参照してください。
–
詳しい資料などを提供されています。
旗振り通信に関する遺構が残っていないかと
ひそかに期待していました。
しかし、これだけ広くてルートが緩やかであれば、
休憩所などの施設は不要かもしれません。
気を取り直して、山頂から北へ通り抜けて見ました。
髪切峠側には、阪奈線71号の鉄塔があり、
明瞭ながら勾配のきつい坂を下るとヤブ。
上の写真を見て「げっ」と思うアナタ。
通り抜けずに来た道を戻ってください。
鉄塔の結界はフェンスに囲まれており、
フェンス沿いがルートになっていました。
これは嬉しい発見かも。
ヤブの区間は3メートル程度。
トゲトゲが厄介ですが、
縦走路を歩くより快適だと思います。
髪切峠・暗峠間はいつでもジメジメしていて、
滑って尻もちをつきそうになります。
ここまで、書いていて気がつきました。
鬼取山についての記述忘れてます。
元航空灯台の建物が現存しているということで、
今回わざわざ立ち寄ってきました。
現在は、近鉄生駒山無線局として使用されています。
コレについては、詳しいサイトがあるので、
そちらにお任せします。ググッてください。
地図の標点631が独標で鬼取山です。
標点を確認しようと近くまで行くと、
廃墟になっていて進入できません。
かなり以前から廃墟化している建物です。
最近コンクリートで完全封鎖されました。
この頃なら、標点を確認できたかも。
建物の北西角にあるようです。
というワケで、
今後の山歩きにテーマを一つ追加。
それは、航空灯台の跡地探しです。
三角点、古道、廃道、鉄塔、石仏、航空灯台。
旗振り山は時代が古く、遺構はほとんど現存せず。
航空灯台は完全廃止が昭和41年です。
楽観はできませんが、今なら確認できそうです。
「人間の造ったモノ」が最も美しい。
もちろん、美しくないものもありますがね。
では、また。
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