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美の谷訪問記その2(後編)

      2015/04/03

檪原越を無事に全通できたので、
ゆっくりと山を下って行こうと思います。
今日は天気が良くて陽射しも強い。
河内越の入り口まで生駒縦走道を歩くと、
春の花がたくさん咲いていました。

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お昼ごろ、無事に檪原到着。

41503_01_峯腰
峯腰痛地蔵尊

河内越の終点(起点)に立つお地蔵さんです。
場所はフラワーロードと交差する陸橋の脇。
『平群谷誌』に、正式名は「峯の溝の地蔵」とあります。
溝とは用水のことを指すのだそうです。

41503_02_峯腰2
舟型地蔵立像と山型名号碑

お地蔵さんは室町中期頃の作。
名号碑には阿弥陀三尊の種字が彫られています。
(全く読めませんが、、、)

41503_03_峯腰3
右脇の小仏

41503_04_峯腰4
左脇の小仏

左右に小さなお地蔵さんが祀られていますが、
こちらもかなり年季がはいっていますね。

溝の地蔵さんから南東方向に急斜面を下ります。
ほとんどの道は舗装されています。

41503_06_西口2
美の谷西入口地蔵屋形

ずいぶん歩き回って探しました。
お堂は平成17年に改築されたようです。
小さなお地蔵さんが肩寄せ合っていました。
『平群谷誌』には、記述はあるものの写真がありません。

41503_05_西口
西入口のお地蔵さん

船型地蔵立像
箱型地蔵立像
舟型弘法坐像

上記の三像が紹介されていますが、
特定には至りませんでした。
実際には四体いらっしゃいます。

41503_07_下り道
北入口へ

細い道を下って行くと、北入口へ着きます。
遠回りして通り過ぎたようです。
訪問順が逆になってしまいました。

41503_08_北口
北入口の地蔵屋形

あれ? 屋形がありません。
皆さん、青天井の下で仲良く並んでおられます。
「石仏の辻」サイトで、崩壊寸前の屋形が紹介されていました。

Screenshot of www4.kcn.ne.jp

河内越流涙慕情 – 石仏の辻

ここは日当たりが良い場所です。
夏は灼熱地獄だと思います。

41503_09_北口2
箱仏

左端の箱仏、その隣が、岩谷不動座像。
いずれも江戸期に作られたものだそうです。
美の谷に引っ越しされたというソトバ地蔵がみあたりません。
そこで、近くのお寺に行ってみることにしました。

41503_10_正楽寺
正楽寺参道

ここは、呆け封じのお寺だそうです。
足場が組んであって改装中でした。

41503_11_子安
子安地蔵

本堂の右手奥に地蔵堂がありました。
文政二年作の子安地蔵さんです。

右手の木製の卒塔婆がソトバ地蔵さんの
板碑でしょうか?

『平群谷誌』にある写真と似てるような気がします。
このお地蔵さんは、元は中垣内にあったもの。
山型三界萬霊法界含識碑かも知れません。
書いてるだけでチンプンカンプンです。

41503_12_小仏
五輪塔

41503_13_小仏2
ちいさな石仏

お堂の外にも何体もの小仏さんがいらっしゃいました。
行き場のないお地蔵さんが集められているのでしょうか?
元は墓地や路傍に置かれていたはずです。
石仏めぐりはこれで終わりです。

美の谷から福貴畑に至る古道を探しました。
江戸期にはよく使われた街道で、
生駒山系の中腹にある有名寺院を結ぶ参詣道でした。
西入口のお地蔵さんから南に下った先に入り口があります。

41503_14_中腹道
工事現場

行ってみると、無残に山が切り崩されていました。
古道はこの禿山の向こう側に通じていました。
完全に消滅しています。

フラワーロードの開通で必要なくなったとは言え、
寂しいことですね。

41503_15_全景
美の谷全景

美の谷の向こう側は開発された新興住宅街です。
谷の周囲は自然がまだまだ残っています。
少しずつ切り崩されるのでしょうか。

ここからは、オマケです。
河内越で帰りつつ、気になる場所を散策しました。

map_140415

ルートマップ
①~④までの地点です。

五股
①五股分岐

裏の谷磨崖仏訪問時に撮影した写真です。
この五股分岐の一番左のルートを進んでみました。
峯の溝上流に当たる場所で、かつては耕作地でした。
棚田跡を進み。途中で湿地帯を横断しました。

地図の赤ラインは、GPSの軌跡です。
地形図とはビミョーにズレていますが、
なんとか踏み跡はトレースしています。

41503_16_畑奥
②尾根道取り付き

ヤブをかき分けると明瞭な道が現れました。
ここから尾根道を目指します。
その尾根道の先には、阪奈線の鉄塔があります。

41503_17_尾根道
③尾根道

無事に尾根道と合流しました。
下り方向は、通行止めのようです。
檪原トンネル北側の湿地帯に出るでしょう。
うまく抜ければ千光寺まで行けると思います。

41503_18_旧道
④謎の尾根道

鳴川峠の三角点を目指していて発見しました。
かなり明瞭な道です。
作業道とかのレベルではありません。
ほぼ北方向に伸びていました。

地形図で見てもどこへでるのか予想ができません。
西側の谷に下りて、登り返すなら夫婦岩でしょう。
これだけ明瞭だと歩いてみたくなります。
分岐付近に白いテープでマーキングしました。

41503_19_三角点
四等三角点(点名:鳴川峠)

三角点は本道から外れた尾根上にあるので、
普通に歩くだけだと、まず気がつかない場所です。
また、三角点へも西側から「行って来い」で
訪問する方が多いようです。

自分も昨年初めて訪れた時も西側から行きました。
このルートは「夫婦岩への道」とされていますが、
ダイレクトで繋がっていません。

謎の尾根道が真の夫婦岩への道なら、
探索の価値ありです。
夏本番前にはアタックしてみたいですね。
(2014.04.15歩く)

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