美の谷訪問記その2(後編)
2015/04/03
檪原越を無事に全通できたので、
ゆっくりと山を下って行こうと思います。
今日は天気が良くて陽射しも強い。
河内越の入り口まで生駒縦走道を歩くと、
春の花がたくさん咲いていました。
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お昼ごろ、無事に檪原到着。
河内越の終点(起点)に立つお地蔵さんです。
場所はフラワーロードと交差する陸橋の脇。
『平群谷誌』に、正式名は「峯の溝の地蔵」とあります。
溝とは用水のことを指すのだそうです。
お地蔵さんは室町中期頃の作。
名号碑には阿弥陀三尊の種字が彫られています。
(全く読めませんが、、、)
左右に小さなお地蔵さんが祀られていますが、
こちらもかなり年季がはいっていますね。
溝の地蔵さんから南東方向に急斜面を下ります。
ほとんどの道は舗装されています。
ずいぶん歩き回って探しました。
お堂は平成17年に改築されたようです。
小さなお地蔵さんが肩寄せ合っていました。
『平群谷誌』には、記述はあるものの写真がありません。
船型地蔵立像
箱型地蔵立像
舟型弘法坐像
上記の三像が紹介されていますが、
特定には至りませんでした。
実際には四体いらっしゃいます。
細い道を下って行くと、北入口へ着きます。
遠回りして通り過ぎたようです。
訪問順が逆になってしまいました。
あれ? 屋形がありません。
皆さん、青天井の下で仲良く並んでおられます。
「石仏の辻」サイトで、崩壊寸前の屋形が紹介されていました。
—
ここは日当たりが良い場所です。
夏は灼熱地獄だと思います。
左端の箱仏、その隣が、岩谷不動座像。
いずれも江戸期に作られたものだそうです。
美の谷に引っ越しされたというソトバ地蔵がみあたりません。
そこで、近くのお寺に行ってみることにしました。
ここは、呆け封じのお寺だそうです。
足場が組んであって改装中でした。
本堂の右手奥に地蔵堂がありました。
文政二年作の子安地蔵さんです。
右手の木製の卒塔婆がソトバ地蔵さんの
板碑でしょうか?
『平群谷誌』にある写真と似てるような気がします。
このお地蔵さんは、元は中垣内にあったもの。
山型三界萬霊法界含識碑かも知れません。
書いてるだけでチンプンカンプンです。
お堂の外にも何体もの小仏さんがいらっしゃいました。
行き場のないお地蔵さんが集められているのでしょうか?
元は墓地や路傍に置かれていたはずです。
石仏めぐりはこれで終わりです。
美の谷から福貴畑に至る古道を探しました。
江戸期にはよく使われた街道で、
生駒山系の中腹にある有名寺院を結ぶ参詣道でした。
西入口のお地蔵さんから南に下った先に入り口があります。
行ってみると、無残に山が切り崩されていました。
古道はこの禿山の向こう側に通じていました。
完全に消滅しています。
フラワーロードの開通で必要なくなったとは言え、
寂しいことですね。
美の谷の向こう側は開発された新興住宅街です。
谷の周囲は自然がまだまだ残っています。
少しずつ切り崩されるのでしょうか。
ここからは、オマケです。
河内越で帰りつつ、気になる場所を散策しました。
ルートマップ
①~④までの地点です。
裏の谷磨崖仏訪問時に撮影した写真です。
この五股分岐の一番左のルートを進んでみました。
峯の溝上流に当たる場所で、かつては耕作地でした。
棚田跡を進み。途中で湿地帯を横断しました。
地図の赤ラインは、GPSの軌跡です。
地形図とはビミョーにズレていますが、
なんとか踏み跡はトレースしています。
ヤブをかき分けると明瞭な道が現れました。
ここから尾根道を目指します。
その尾根道の先には、阪奈線の鉄塔があります。
無事に尾根道と合流しました。
下り方向は、通行止めのようです。
檪原トンネル北側の湿地帯に出るでしょう。
うまく抜ければ千光寺まで行けると思います。
鳴川峠の三角点を目指していて発見しました。
かなり明瞭な道です。
作業道とかのレベルではありません。
ほぼ北方向に伸びていました。
地形図で見てもどこへでるのか予想ができません。
西側の谷に下りて、登り返すなら夫婦岩でしょう。
これだけ明瞭だと歩いてみたくなります。
分岐付近に白いテープでマーキングしました。
三角点は本道から外れた尾根上にあるので、
普通に歩くだけだと、まず気がつかない場所です。
また、三角点へも西側から「行って来い」で
訪問する方が多いようです。
自分も昨年初めて訪れた時も西側から行きました。
このルートは「夫婦岩への道」とされていますが、
ダイレクトで繋がっていません。
謎の尾根道が真の夫婦岩への道なら、
探索の価値ありです。
夏本番前にはアタックしてみたいですね。
(2014.04.15歩く)
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