Android端末とiOS端末で位置情報を共有する方法
2017/12/19
※最新の記事(Part.2)もご参照ください。
学校でも社会でも「絆」の重要性が叫ばれる中、誰にも知られることなくひっそりとこの世を去る人が増えているという。高齢化社会だけがその原因でしょうか。ソーシャルネットワークの発展により、リアルな人間関係の煩わしさから解放された代償のようにも思える気がします。
ふぁんトントの山歩きはほとんどが単独行動、誰とも会話せず誰にも遠慮せず「予定は未定」をモットーに歩いています。
東ボッテ山にて
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リスクはある日突然やって来る
トラブルは「まさか」と言うような場所で発生します。星田名物の激坂(さか)でも、壁のようにそそり立つ急坂(さか)でもありません。どんなに用心しようと、装備が万全であろうと、トラブルは情け容赦なく降りかかりますから厄介ですね。
転倒→応急処置→山歩き続行(不幸中の幸い)
山歩きの最中に何かしらのトラブルに巻き込まれると、それに対応する家族や関連の人々に多大な迷惑をかけてしまいます。単独山行の恩恵を享受する見返りとして、「イザ」という時の備えをしっかりしておくことが必要となります。
「まさか」に備えて
–
備えとしては上記以外にも考えられるでしょうが、ふぁんトントの山歩きは低山徘徊が中心ゆえにこの三つで対応しています。どんなに備えが充実しても、リスクはゼロになりません。
レスキュー費用保険
保険は「転ばぬ先の杖」、年間5千円程度の出費で一応の安心を買うことができます。保険証券のコピーをジップロックに入れて、ザックのポケットにお守り代わりとして持ち歩いています。
ヤマレコで山行計画を作る
「山と高原地図」で紹介されるようなメジャーな山歩きをしてませんので、なかなか使う機会(と言うより意欲)がありません。地図の登録がなくても「下山連絡システム」だけでも使うようにしましょう。(←自分への警鐘)
ヤマレコより
スマホの機能を最大限活用する
この分野は一応得意としています。2009年にiPhone3Gを手にして以来、様々なアプリやサービスを試してきました。仮に山中で行方不明になっても、捜索の手がかりを残す手段を考えておきたかったからです。
iOS端末ならお互いに位置情報を共有するのは、とても簡単です。端末とOSを開発するApple社から専用のアプリが提供されています。(パソコンからも検索・閲覧が可能)
誰もがiPhoneユーザーなら、とても便利なアプリなのですが。。。
というワケで、Android端末や今後市場に出回るであろうWindows Phoneとも相互に位置情報を共有できる方法について考えてみましょう。
Google+でAndroidとiOSで位置情報を共有する
ソリューションはズバリ「ぐぐたす(Google+)」です。Googleのアカウント所有者なら、誰でも無料で使えます。
iOS版(App Store)
iPhone5Cで使っています。
–
Android版(Play Store)
昨年末に購入したXperia J1 Compactにインストールしています。
–
2014年以降に発売されたスマホであれば、基本的に大丈夫だと思います。組み合わせは無数にあるので、保証の限りではありません。
Google+の使い方
「アカウント? ナニソレ?」と言う方は、恐らくこのブログを読んでもいないと思うので、初歩的な説明は省略します。位置情報を共有したいフォロー・アカウントを特定のフォロー・サークルで管理します。
サークルでフォロー・アカウントを分類しています。
サークル単位で共有レベルをコントロールできるので便利です。共有をやめたくなったら、別のサークルへ移動させるだけ。相手もまたいつでも共有を中止することができます。
実際の使い方を解説してみる
めげない忍耐力が必要です。負ければiPhoneを2台買う羽目になります。(なんでやねん)
iOS版Google+の操作方法
iOS版のアプリはAndroidのそれよりも、階層の深い場所で「位置情報」を閲覧する設計になっていて、かなりメンドクサイです。
初期画面から左上のタブをタップでメニューを呼び出します
共有相手が所属するサークルをタップ。(サークル名は任意)
サークル・メンバーの投稿画面が表示されます。「サークルメンバーを表示」をタップすると一覧画面に変わります。
割愛しましたが一覧画面からアイコンをタップすると共有相手のプロフィール画面に切り替わります。右上の(i)マークからプロフィール詳細画面へリンクします。
連絡先などのプロフィール詳細が表示されたら、真っ直ぐ下へスワイプでスクロールダウンさせます。
なぜか英語で”Current Location”(現在地)と表示され、直近の位置情報が地図付きで表示されます。
地図をタップすると、これまたなぜか評判の芳しくないApple謹製のマップアプリが立ち上がります。
iOS版ではApp Storeの審査基準を通過させるために、わざとこのような利便性を無視した設計になっていると思われます。Appleさん、意地悪ですね。
iOS版Google+の設定方法
設定に関してGoogle検索アプリを別途インストールする必要があります。さらに、アプリのバックグラウンド更新も「オン」になっているか確かめておいてください。
設定1 Google+アプリの設定→位置情報→設定を管理
「詳細な現在地」を共有するサークルを指定します。
–
ココからはGoogle検索アプリにて
設定2 Google検索アプリの設定→Google Now→現在地→ロケーション履歴
設定3 現在地送信機能
iPhone側の設定は以上です。ちなみにiPadでも同様の設定で使えるようになります。
Android版Google+の操作方法
Android端末からは、比較的簡単に共有相手の位置情報を確認できます。
スワイプインで「位置情報」の項目からすぐに確認できます。
ほぼリアルタイムな位置情報(状況による)
マップはおなじみのGoogle Mapsですね。
Android版Google+の設定方法
設定に関してもAndroid端末の方が簡単です。以下の2か所を適切に設定します。
設定1「Google+アプリの設定→アカウント選択→現在地の共有」
設定2 端末の設定→位置情報→Googleロケーション履歴
以上でオーケーです。(端末をネットにつなげるだけ、たまにアプリを起動させるだけ)
どうです、簡単でしょ。
重要なポイントは、相手の位置情報見ることよりも、自分の位置情報を見てもらうこと。それがリスク逓減に繋がるのです。
ついでにPCサイトからも閲覧してみよう
Web版のGoogle+からも同様に操作できますので、検索側が自宅でPCやWindowsタブレットを使用している場合は、Google Chromeから閲覧するのが便利です。
プロフィール画面から「今いる場所」にマウスカーソルを重ねるだけで(クリック不要)、地図が表示される仕組みです。離せば地図は消えます。クリックするとGoogle Mapsにジャンプする仕掛け。設定関係もWebからじっくり行う方が良いかもしれません。
上記のように、Google+の位置情報を活用すれば、端末の垣根を越えて互いの現在地を共有することが可能となります。必要なモノはGoogleアカウントと多少の知恵、そして折れない心です。
Google+のバージョンアップにご注意
Google+(通称、ぐぐたす)は、Googleが力を注いでいるサービスなので、ポリシーが良く変わります。さらにスマホの位置情報と言うのは、一歩間違うと悪用される危険性もあるために、上掲の記事のようにいつ変更が生じるとも限りません。無料のサービスなので使えないからと言って、文句を言えないのがツライところ。
バージョンアップに罵詈雑言が飛び交う。無料なのに。。。
App Storeのレビューより
ケータイ各社の提供する位置情報サービス
心配な方はケータイ三社が提供するサービスをご利用になられるのが吉でしょう。自分でアレコレ調べなくても窓口の方が懇切丁寧に教えていただけます。なぜなら、有料のサービスだからです。
イマドコサーチ(NTT DOCOMO)
https://www.nttdocomo.co.jp/service/safety/imadoco/安心ナビ(au/KDDI)
http://www.au.kddi.com/mobile/service/smartphone/safety/anshin-navi/位置ナビ(Softbank)
http://www.softbank.jp/mobile/service/ichinavi/
これらのサービスは位置情報の「共有」と言うよりも、位置情報の「検索」という性格が強いように思います。したがって、探す側と探される側で対応端末が異なっており、探される側に防犯ブザーなどの機能が付加されているようです。
結論”Conclusion”
位置情報の共有は便利なサービスである一方、プライバシーを侵害する可能性を孕んでいます。無料か有料かは関係ありません。当ブログでは楽しい山歩きに潜むリスクの一つとして、「山行中のトラブル(孤独死を含む)をいかに対応するか」について特化して考えました。
低山にも危険個所は存在する
トラブルは山行中と限りませんが、自分の位置情報を誰かに知って欲しいと考えるなら、自分の行動予定や現在地を知らせるだけで事足りるでしょう。
LINE HEREは期限付きで位置情報を共有できる
場所を知らせるアプリは多数存在します。もっと簡単には電話やメールで知らせるというのもアリでしょう。LINE HEREは待ち合わせを主目的にしたアプリのようです。
Googleのハングアウトで自分の位置情報を送る。
ふ「イマココ!」、娘「あっ、そ」
プッシュ型よりプル型
電話やメールのようなプッシュ型のサービスでは経験上長続きしません。送り手側は「めんどくさい」と思うようになるし、受け手側には「ウザい」と思われてしまいます。リスクへの備えとしては、イザという時に第三者が位置情報を引き出せるプル型で静的なサービスが望ましいというのが今回の結論です。
娘が検索したふぁんトントの位置情報(誤差は46分でした)
誤差1時間以内なら実用的。刑事ドラマのようにリアルタイムで犯人を追いかけるような精度は必要ありません。無料だしね。
気になるデータ通信もこの程度の使用量なら問題ないでしょう。バッテリー消費にも大きな影響はありませんでした。
Xperia J1 Compactにて。
位置情報の共有をスマートに使いこなすことで、信頼できる「絆」が構築され「孤独死」をも減らす一助になればと願います。そしてスマホは心強い味方となるはずです。
では、また。
山スマホに適しています。
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