生駒の古道・精華町最高峰「嶽山(259.5m)」の登頂に成功する
昨年(2014)刊行された「生駒の古道(生駒民俗会著)」(以下、本書と言います)の中から『田原越・南山城道』をご紹介しましょう。
写真の道標は道路拡幅工事の期間中、高山八幡宮境内に預けられていたそうです。(本書99頁より)
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トンチの背を越え東畑へ行こう
「田原越・南山城道」とは、
北田原・新茶屋-高山・出店橋-中村-精華町東畑
というのが本書で紹介されているルートですが、正直に言って前半の出店橋までは歩きたくない。なぜなら、交通量の多い無機質な舗装路だからです。出店橋以降もずっと舗装路ですが、景色もなくただ歩くのはツライ。
前回、清水道を歩いた時も舗装路ばかりでした。本書には「トンチの背越え」という面白そうな段落があります。ソレによると奈良と京都の府県境を越える精華町東畑には、嶽山(本書には254メートルとあるが、実際は259.5mで現地では260mとなっている)という魅力的な里山があるジャマイカ(=「ではないか」というネットスラング)
コースその六「精華町最高峰「嶽山」にいだかれた東畑の郷巡り」
これで決まりです。精華町の資料には「町道から登り道がある」という紹介のみで、詳細な登頂ルートは不明。最悪は竹林のヤブコギ覚悟でアタックすることにしました。ついでに前回訪問を果たせなかった日出神社と仏坂地蔵へもトライしましょう。
※鳥谷池は「とりだにいけ」と読みます。
嶽山登山
嶽山は精華町最高峰の山です。山頂には北向きに立つ京田辺市打田(うった)町が寄進した役行者像と少し離れた場所に、精華町東畑の祠がありました。東畑の祠にも役行者像らしき石造物に明治の紀年銘が刻されています。
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精華町のウォーキングマップにはルートが記載されていませんので、ルートラボに軌跡をアップしました。参考にどうぞ。但し、春先は気をつけてください。タケノコや山菜を盗み取る輩が多いのか、登山口にはゲートが設置されています。
嶽山は宝山寺の駐車場から見ることができると言う。いつの日かそのチャンスに恵まれることを期待せざるを得ません。
陸の孤島・東畑、今は昔
鳥谷池もそうですが、カニマ池も煤谷川の源流部となっています。カニマ池から見下ろす棚田は素晴らしい。
鳥谷池やカニマ池は村有地として東畑の生活を支えてきました。周囲は開発により一変する中で、ここは昔ながらの風情を残す場所です。
北川越で柘榴を目指す
本書(102頁)によると東畑は、東の山田と西の中村そして南の柘榴・押熊との分岐点だったと云います。
古い地図で見ると、この川は権谷川と称されており、Googleマップで見ると確かに川沿いに遊歩道らしきものが見えます。
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権谷川の西側が県境となっているので、歩けないはずはないだろうと思い、このルートを利用して柘榴に出て仏坂地蔵へ向かうことにしました。
結論から言いまして、「北川越」は二度と歩きません。当ブログをご覧の方にもオススメしません。
柘榴から仏坂地蔵の山道はオススメできます。軽トラが走行する道だそうですが、古道の趣(おもむき)が漂う良さげな道です。これは超オススメ。
夏の山歩き
初夏の花一杯のくろんど園地~八丁岩と嶽山登り(精華町) – ヤマレコ
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夏の低山徘徊はツライです。今回、途中で補給した水分は500mlのペットボトル2本(トータル2リットル消費)。開発放棄地では背より高い雑草がはびこっていました。虫も多いし、何より暑いです。
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次回はヒバ油の虫除けスプレーを試します。
棚田の風景や美しい草花などこの時期じゃないと見ることのできないものも多い。対策を十分して少しでも触れ合うことができるようにしたいものです。
では、また。
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