生駒の古道「高山・伊勢街道を歩く」前編(高山狭戸~中村)
2016/05/27
昨年(2014.03)、生駒民俗会は生駒市内の古道や街道を紹介した「生駒の古道」(以下、本書という)を出版しました。古絵図や古文書、土地の古老の話などを基に現地調査を行ったもので、古道を通して生駒の歴史や文化を学ぶ一冊です。
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今回のテーマは生駒北部
生駒市高山町と聞いて連想するのは、「高山あられ」「茶筅」「竹林園」の順で、高山城跡は最近まで知りませんでした。大阪に住まいする者としては、標準的な答えじゃないでしょうか。「高山あられ」については、毎朝聞いてる「ありがとう浜村淳」で流れる「高山製菓」のラジオCMでお馴染みなんです。
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その程度の知識しか持ち合わせていませんでしたが、本書を参考に高山町を南北に貫く伊勢街道を訪ね歩いてきました。長いので2回に分けてご紹介したいと思います。今回の行程は以下の通りです。
高山・狭戸~城ノ茶屋橋~小森畑~中村
ヤマレコに記録をアップしていますが、ちょっと長いのでルートラボに切り分けました。でも、ヤマレコも見て欲しいので、両方リンクしておきますね。
ヤマレコ
スタート直後にルートミス
バス停(高山狭戸)から20㍍ほど西の左折れの狭い坂道を上りきると道が二つに分かれ、(本書85pより引用)
タケノコの無人販売に興味津々で、うっかり勘違いでルートを見失いました。舗装路なのに道に迷う。今昔マップ京阪1892-1910に、その答えはありました。
実際に歩いたルートは、竹林を通り抜ける畦道だと思います。ハイキングで通り抜けるルートではありませんでした。今昔マップでもわかるように、この区間の古道は明らかで、歩いたルートは破線の表記すらありません。
大八丁から滝ノ口へ
古道は大八丁の集落西側を通っています。大八丁のド真ん中からルートに復帰できました。水音が聞こえてきて、九頭神川の流れに出合いました。
写真を取っていると、通りがかった地元の人に声をかけられました。しばし談笑して色々と教えていただきました。
九頭神川は「くずかみ」と読み濁らない、大八丁は「おおばっちょう」と読んで濁るんだとか、本書に出てくる「滝ノ口」の場所や、上流にあった滝のことなど。
ハイライトは中村の通過
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城ノ茶屋橋からは順調で、高山城跡を見学して県道7号と交わる白岩橋を目指しました。今回の古道歩きはほとんどが舗装された車道歩きです。いつものヤブ漕ぎはありません。
ルートの様子をGoogleマップのストリート・ビューで事前のリサーチが可能です。しかし、小森畑の伊勢灯籠からは情報が希薄になります。
坊殿(ぼうどん)から高谷(たかだん)、そして峠を越えて中村へ出るあたりが、今回の古道歩き最大のハイライトです。動画で紹介することにしましょう。※ちなみに、坊殿の三角点名は「ぼうでん」と読みます。コレ豆知識な。
「民家の角を左折」と本書にある場所が、現在の地理院地図同様、今昔マップでも確認できます。動画もここからがポイントになりますので、注目してください。では、どうぞ。
Music: Youtube Audio Library
中村は意外に広い
地図を見るだけでは旧字名の境界はよくわかりません。今昔マップにある北倭(やまと)村は、明治22年に高山村、鹿畑村、上村、南田原村、北田原村が合併して成立しました。そして、昭和32年に生駒町(現、生駒市)に編入されて消滅。名称は消えても地域はなくなりません。ましてや、地域の伝統や文化は永続するのです。
まさか、道路向こうの高台がソレだとは思いませんでした。道路を越えたら中村じゃないとも思っていました。
ここで時間のロスをしました。イノシシ避けの柵を越えて、探し回ったからです。ヤマレコのログでは、カットして編集しました。諦めて「大峰登山八十度」の記念碑を見ようと交差点付近まで来ると、ここでも通りがかった地元の方に場所を教えて頂き感謝です。
中村と隣接する東の境界線は京都府の精華町と接しているということも教えて頂きました。境界付近が「トンチの背」でしょうか。中村から先は、清水道と呼ばれ「一休さんの通い路」とのこと。楽しみは尽きません。
この続きは、また。
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