生駒山系の魅力をまるっと360°お伝えいたします。

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Virtual Tour Guide to Holly Mt.Shigi; ぐるっと360°信貴山探訪記

投稿日:2021年6月22日 更新日:

Virtual Tour Guide to Holly Mt.Shigi, amazing 1000 Buddah,etc…

 

2019年6月16日に*1)ローカルガイド・コネクト(localguidesconnect.com)へ公開した短い旅行記を、適当にリライトしてお届けいたします。記事のあらすじは、その年5月に購入したRICOH THETA Z1を信貴山に持ち込んでテスト撮影を行い、慣れないRAW現像と格闘してやっとこさで書き上げたと言うモノでした。諸般の事情によりローカルガイド・プログラムを退会。このまま埋没させてしまうのは忍びないと言うワケで、最後までお付き合い頂けると幸いです。

SV Summit London in 2019

2019年9月にロンドンで開催された*2)SV Summitに参加したところ、千体地蔵で撮影した渾身の一枚を大型ビジョンで紹介して戴きました。一眼レフカメラやドローンで撮影した画像と比肩しても遜色なく、その後の活動に多大なる励みとなり、自信を深める結果となりました。

 

下に続く。。。

Virtual Tour Guide to Holly Mt.Shigi, amazing 1000 Buddah,etc…

THETA Z1にてマニュアル撮影、RAW現像

朝護孫子寺境内(旧タイトル画像)

信貴山は生駒山系の南部に位置し、古来より毘沙門天信仰の中心地として栄え、近郷近在から訪れる人は絶えません。江戸期から明治初期にかけて、空前の旅行ブームにより街道整備が行われました。寄進された膨大な道標や燈籠で垣間見ることができます。大正期に入ると鉄道敷設で多くの路は廃道となり、その鉄道もまた、マイカー普及により廃線となりました。朽ち果てた枕木に時代の変化を感じることでしょう。

360°写真で紹介

ノスタルジックな前置きはさておき、RICOH THETA Z1で撮影した最新の画像を使って、人気スポット信貴山の魅力をバーチャルにお伝えしようと思います。
※英語の注釈は、海外のローカルガイド向けに付したものです。

仁王門(参道入口)

Nio(仁王) or Kongorikishi (金剛力士) are two wrathful and muscular guardians of the Buddha standing at the entrance of Buddhist temples.

ISO-80 f/3.5 1/100
仁王門は有形文化財に登録された開運橋から少し離れた場所に建っています。大阪側から来ると見落とすかもしれません。こんなに立派な仁王さんなのに。

千体地蔵

Jizo is a bodhisattva primarily revered in East Asian Buddhism and usually depicted as a Buddhist monk. More than 1000 stone statues of Jizo were collected here in 1479(Bunmei era).

ISO-100 f/3.5 1/60
仁王門を出て左手、奈良県側のバス停から歩いてくると最初に出くわすのが、この千体仏を並べたひな壇です。文明十一年頃、仁王門を造営した際に出土した仏像を集めているとのことで、ほとんどは地蔵石仏と思われます。

朝護孫子寺境内、手水舎

A chozuya or temizuya is a religious water ablution pavilion for a ceremonial purification rite.

ISO-100 f/2.1 1/1000
観桜期や紅葉シーズンは、山門からこの手水舎まで多くの参拝客で賑わいます。まもなく梅雨を迎えようかと言う今の季節は、ゆっくりとカメラを構える余裕がありました。淵から流れ落ちる手水の滴りを捉えようと、あれこれカメラの設定値を変更して撮影。マニュアル・モードで、絞り値をメカニカルに変更できるので、悩みは深いです。

空鉢護法(信貴山雄岳山頂)

Sky Replacement of Luminar AI and stitched in STANDALONE Theta Stitcher(Unofficial methods) Original image in GSV; https://goo.gl/maps/WjEa5cFDPgvzEHAb9

Luminar AI Sky Replacement #thetaz1 #RAW 信貴山空鉢護法 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

最後のショットは空鉢護法と呼ばれ、神聖な白蛇を御神体とした御堂を祀っています。山頂からの眺めは雄大。手前に小さく見えるコブは雌岳(信貴山は双耳峰です)、その向こうに二上山、葛城山、金剛山と近畿エリアで最も人気のある山並みを遠望出来ました。しかし、この日は下り坂の天候で、分厚い雲で青空は見えません。遠景も白飛びしていたけれど、ハイライトを-80まで減じてみると、辛うじて取り出すことができました。

空鉢(くうはつ)護法

御堂内も撮影したけど、お守りの方が「カミさんにカメラを向けるのは失礼」とボソッとおっしゃったので、今回の撮影画像はボツとしました。THETA SC時代は許可を得て撮影してます。共有リンク; https://goo.gl/maps/itd9PCTyVp3QFHVr8

編集後記

元画像; 空鉢護法 ISO-80 f/3.5 1/800


All RAW(DNG) images developed in Adobe Lightroom Classic and RICOH THETA Stitcher. Applied Adobe profile Modern01 or 02. This is my taste.

  • Camera; RICOH THETA Z1
  • Software; Time Shift Shooting Plugin

元記事の「あとがき」を読むと、当時の試行錯誤が目に浮かびます。イライラしながら撮影していたことでしょう。空鉢護法での空撮ショット風な画像は、360°カメラの特性を上手く活かせていると自負しながらも、現像スキルの劣悪さは目を覆うばかりです。リライトに際して、多少見栄えのするようにLuminar AIでどんよりした空を置き換えてみました。

Luminar AI / Sky Replacement

 

残念ながらLuminar AIは360°写真に対応していません。*3)Equirectangular画像でエッジ部分に空がかかると、奇妙なつなぎ目(Seam issue)となり使えません。しかしながら、ちょっとした工夫を加えれば、何とか使えるレベルになるのです。今後、試行錯誤は続きます。

スタンドアロン RICOH THETA Stitcher

 

Luminar AIは「RAW現像」初心者に優しい設計となっています。ワンタッチで自分好みに編集可能。非公式にスタンドアロン化したRICOH THETA Stitcherで繋ぎ合わせると、より一層手軽に、高画質でおしゃれな360°写真に仕上がるでしょう。スタンドアロン化への要望は強いと聞きますが、有益なワークフローを誰も提案しない。なんでやねん!

結論; Conclusion



 

元記事を公開してから2年、後継機種RICOH THETA Z1 51GBが発売されました。多少スキルも向上し、環境も整っています。さらなる高みを目指して、ミラーレス一眼カメラでの撮影に着手! 51GBモデルにストレージ以外のスペック向上がなかったからですね。

続編ではf/8による被写界深度の世界をお届けします。
乞うご期待!(えっ!続くの?)


 

注釈;Notes

  1. ローカルガイドを対象としたコミュニティサイト。多言語対応と言いながら、ほぼ英語必須のSNSサービス
  2. 招待制のGoogleイベント、撮影業者と関連会社を招いて開催される。近年はローカルガイドにまで広げたため、場違いな参加者も多い。
  3. 正距円筒図のこと。

投稿日 Issue date; 2021.06.22

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