グーグルマップのロケーション履歴は、Android版Google Mapsの機能として、2009年2月にリリースされています。iPhoneにおいては、2010年に独立したアプリ(Google Latitude)としてApp Storeで提供されていたという。
筆者の場合、2009年6月にiPhone3Gを駆け込みでゲット。ソフトバンクさんのホワイトプラン(2段階定額制)で契約しました。最古のロケーション履歴は、2011年11月4日となっています。
ホワイトプラン
写真の枚数にして3枚程度で、即、上限価格に貼りつくw 実質的に「データ通信」を使えなかった。
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Googleマップのタイムラインは仕様変更によりパソコンでの閲覧を廃止する
測位衛星からの電波を受信することで位置情報を得ることを、一般的に「GPS」と呼ぶことが多い。「GPS」とは、”Global Positioning Satellite(System)”の頭文字を言い、米軍により始まったプロジェクトを意味する。2004年の総務省報告書案によれば、、、
「2007年4月以降、携帯電話事業者が新規に提供する第3世代携帯電話端末については、原則としてGPS測位方式による位置情報通知機能に対応する」
2024年現在において、アタリマエに利用されている機能の一つであるが、グーグルマップで「現在地と方位」の確認に感動したことを鮮明に覚えている。2009年6月、満を持して型落ちのiPhone3Gを購入すると、Every Trailをインストールして、山歩きの記録を始めることとなった。
AllTrails; iPhone3G + Every Trail 2009.6.11
Every Trailは、海外発のアプリだったが、Android/iOSの両方に対応し、トラックログ(.gpxフォーマット)の作成に写真を組み合わせたコミュニティ・サイトの体裁をも整えていた。当時、ヤマレコはすでに人気サイトだったが、ガーミンなどの高価な専用機を利用するユーザーが多く、肩身は狭かったのである。iPhone一つでトラックログを記録し、写真を追加。それらをまとめてサクッとシェアできる点で、とても重宝したアプリだったことは間違いない。2012年頃、残念ながら”AllTrails“に買収されて消滅した。記録は引き継がれて、今日に至っています。
ロケーション履歴を”AllTrails”で振り返る
2010年の”Stats”を振り返ると、6月17日に訪問した「くさか園地(あじさい園)」の記録で終了している。Notesも空白で、少し飽きたのかもしれない。しかし、それ以上にiPhone3Gでの記録作成に限界を感じたのであろう。当時の写真を月次別に確認すると、山歩きは継続していたようだ。
2011年のAllTrailsを見ても、残された記録は一件のみである。初めての北尾根道で大和葛城山へ登り、弘川寺へ下っている。。Notesによると「GPSロガー i-gotU GT-120(2021.8.1終売)を使って記録した。」とある。iPhone3Gのポテンシャルを十分に活かしきれないもどかしさを感じていたことだろう。この理由は二つ考えられる。
- 高額なデータ通信利用料(最大7,000円強)
- Every Trailで地理院地図を使えない。
たったの8MBじゃ2段階定額は有名無実だし、グーグル・マップを山歩きで使えないのは、今も昔も同じだよね。povo2.0のサービスを素晴らしいと実感できる。
投げ売りスマホの登場と山旅ロガーの導入
実機はすでに手元にないけれど、L-04Cで撮影した写真は残している。ソフトバンクのiPhone取扱が始まると、世間一般の評価と裏腹に、スマートフォンへの流れが一気に加速した。慌てたドコモは、「クソ端末」と揶揄されたAndroidスマホを多数投下。それらの一部は、5,000円程度で叩き売られて、山歩き専用のスマホを試す「格好の餌食」となったのです。
[復刻ログ]生駒山から大原山の紅葉 2011.11.29
ヤマレコ; L-04C + 山旅ロガー
上記の記録は、下山ルートで「山旅ロガー」のテストを行ったと思われます。残念ながら当時記録した.gpxファイルは残っていなかった。AllTrailsにも記録していないので、タイムラインから復元したものである。
ロケーション履歴(タイムライン)を探せ!
iPhone3GをiPhone4→iPhone5C→iPhone7→iPhoneXR→iPhone12Proと乗り換えて、今日に至っているが、その間にGoogle Latitudeのアプリは廃止(2013.8.29)となり、Google Mapsに統合された。2012年8月にP-01D(Panasonic製 Android2.3)をヤフオクで落札し、同年10月に「山旅ロガー GOLD」へ課金。筆者のタイムライン(2011.11~)は、Android版Maps等の効果もあってか、比較的正確に保存されている。Every Trailを使っていた当時、トラックログのデータをうっかり削除した失敗と、タイムライン(ロケーション履歴)のデータで復元できた喜びを味わった。この経験は、その後、山旅ロガーへ乗り換えた際に、山行後の.gpxデータを自動的にクラウドへアップロードする「ログファイル(GPX,KML)のエレガントな取り出し方法」に発展した。まさに「瓢箪から駒」である。
意外に便利?「ウェブ版タイムライン」
廃止前にGoogle Takeoutからロケーション履歴のデータをダウンロードしておこう。
P-01Dの購入後もしばらくの間、Every Trail for Androidを使っていたが、地理院地図をダウンロードしてオフラインで使用できることに着目し、山旅ロガー + 地図ロイドへと乗り換えた。やがてGOLD版を購入(2012.10.13)することなるが、「データ消失と復元の苦労」を経験するまで、なかなか切り替えられなかったのである。この分野のアプリは、最初に「何を使う」が重要で、もしも、先にジオグラフィカと遭遇していたら、違った経験になったであろう。
このアプリの特徴は、地図部分を別アプリ「地図ロイド」として無料で提供していること。ロガーの必要なユーザーは、高機能なGOLD版を購入するという合理的な方法で、アプリ内課金のお手本とも言える。惜しむらくはiPhoneで使えないこと。幸いにして、Android OSのスマホは「玉石混交」で、低価格なパチモンを入手可能だ。高くてもGPS(GNSS)に難アリな端末はゴミ同様。
AllTrails; L-04C + Every Trail
2012年3月29日、生駒山から高安山まで初の「縦走」を完歩した。その記録をうっかりミスで取り返しのつかない状態になったのだから、相当パニクって落ち込んだに違いない。タイムラインに残された記録は、時刻コードが異なるなど、扱いにかなり苦労したが、カシミール3DのGPSエディターでなんとか修復。記念すべき記録だったので、復元できた時は、とても嬉しかったのを覚えている。
ウェブ版タイムライン廃止に備えよう
山歩きに限らず「トラックログ」を閲覧、保存、共有できるサイトはいくつか存在します。ウェブ版タイムラインの廃止は、ロケーション履歴の機能を悪用するユーザーや、グーグル社に対する訴訟で敗訴したことなどが影響していると言えるでしょう。物事には全て、オモテとウラがあるのです。
Google Mapじゃなく、Mapsな。複数形だよ。
仕様変更後の「ロケーション履歴」は、サーバーから端末への保存に変わると云います。端末に保存されたデータは、暗号化したバックアップ・ファイルとしてサーバーにアップロードできるのだとか。界隈によると、読み込みに失敗したり、過去の訪問履歴を表示できなかったり。。。いつもの不具合三昧らしいですよ。
JSONファイルはヤマレコなどで扱えません。汎用的な.gpxや.kmlにコンバートして使いましょう。データをTakeoutしておけば、「あの日どこ行ったかな?」をカシミール3Dで確認できます。Pythonをインストールして、Location History JSON Converterを使いこなすと吉。興味のある方は、ヤマレコの日記をご参照くだされ。
では、また。