Adobe Creative CCの各アップデートにより、Photoshopのバージョン・ナンバーは、22.5となりました。バグフィクスとSky Replacementの機能を強化し、Sunsets,Spectacular,Night Skies,Blue Skies,StormsのSkyデータを新たにダウンロード可能。これらは、Cliford Mervil,Rick Mandia,Ryan Longnecker,Russell Brown4氏の写真家による撮影とのこと。力の入れようが伝わりますね。
同時にAdobeのForumを賑わしているのは、長年親しまれてきた「3D機能」の廃止です。正距円筒図(Equirectangular)形式の画像をSphericalレイヤーにインポートすると、360°縦横に回転させることができる機能で、底面部などを一般的な平面画像として切り出し、格子状の模様でも簡単に編集できました。360°写真を取り扱うユーザーにとっては、ショッキングな変更点かもしれません。でも、この機能使ってた?バグがあったよね。
TIFF16bit形式の画像で発生していたバグを解消しないまま終了。ちょっぴり残念な気はするけど、元から代替案の必要な不完全な機能だったのです。
下に続く。。。
完全無料!GIMP + G’MICで360°写真の底面処理
360°写真から「三脚」などを消し去るツールとして、「GIMP(ギンプ GNU Image Manipulation Program)」は、古くから一般的に知られたペイントツールで、Photoshopと比べても遜色のない高機能を備えながら、すべて無料のオープンソース・ソフトウェアです。
当ブログにおいても2016年に詳細な使い方を紹介しました。さらに2018年は、最新機能を含めたリライト記事も公開し、今でも閲覧数は少なくありません。現在では、Pano2VRなどのパノラマ専用ツール導入を機に、利用頻度は激減しており、アップデートもしないままに放置していたのです。Photoshopの3D機能廃止で、無料GIMPへの期待が高まるかもしれませんね。
GIMP 2.10.24 (revision 3)をインストール
2021年8月31日現在、GIMPの最新バージョン2.10.24 (revision 3)を、Windows10Pro(21H1)にインストールしました。早速、360°写真の底面部に写り込んだ「三脚」を消してみましょう。
手順(1) G’MIC
Filters > G’MICと呼び出し、”Deformations” → “Equirectangular to nadir-zenith”を選択、Modeに “to nadir/zenith” を設定、New active layer(s)に天底と天頂を読み込みます。
手順(2) Clone Tool
基本は”Clone Tool”でぺたぺた作業。ちとハードルは高いですが、”Heal Selection”などのプラグインを追加しておくと、消し作業がすすむ君です。
手順(3) G’MIC
再びFilters > G’MICと呼び出し、Modeを “to equirectangular” に設定して原型に戻るのを確認。In place(default)に出力します。
手順(4) Export
出力された画像のレイヤーを統合し、上書きエクスポート。GIMPは2.8の頃からGPanoタグに正式対応しています。上書きでメタデータを失いません。
スマホで簡単「三脚消し」TouchRetouchを使う。
RICOH THETA Z1, Dualfisheye Plugin
5年前と違って、イマドキの主流は、スマホで全てを完結することです。ワンクリックで撮影し、画像をスマホへ転送して編集、SNSへシェアの流れ。三脚消しも一瞬で行えます。
RAW現像ソフトウェアの人気投票結果
新しいワークフローを模索中!
https://www.facebook.com/groups/panoramicphotographers/permalink/4745336252177115/
ニューヨーク在住で超一流のフォトグラファー「*1)サムローン」さんのFacebookグループで、RAW現像ソフトウェアの人気投票を実施なさいました。プロ写真家の集うコミュニティゆえに、ある程度の予想をしていましたが、案の定と言うか、やっぱりと言うか。Adobe(アドビ)のLightroom CC/Classic/Camera RAWに集中する結果となっています。
スタンドアロン”THETA Stitcher”の登場
詳細な使い方や注意点はこちら:https://www.thetalab.ricoh/article/10190/
ついに登場!*2)スタンドアロン化することで、Adobe Lightroom Classic以外のソフトウェアと連携することが可能となりました。THETA Z1でRAW現像をやってみたい方に朗報です。2019年5月の発売直後と異なり、動画やサイトなどで「情報」は豊富に揃っています。
Pixelmator Pro購入を決定!
さて、当ブログではMacOSで人気の画像編集ソフト「Pixelmator Pro」を購入することに決定しました。サムローンさんのアンケート結果から、Affinity Photoの人気はイマイチと判断。その他のツールはチョボチョボ。Z1 RAW現像では、Macユーザーが多い印象なのに、Mac定番ツールへの「投票ゼロ」は不思議です。
なんでやねん!
しゃーないから、ヒトバシラーとなりましょう。
注釈;Notes
- “360° Panoramic Photographers” は、サムローン氏が管理するFacebookのグループで、プロフェッショナルの360°パノラマフォトグラファーが集う。
- THETA Z1のRAWフォーマット画像をDualFisheye形式から、Equirectangular形式に変換するツール。RICOH社から無料で提供されている。
投稿日 Issue date; 2021.08.31